多様な人材の活躍(ダイバーシティ)

ダイバーシティ



DE&Iの基本的な考え方

 当社は、社員一人ひとりを尊重し、個々の「違い」を受け入れるだけでなく積極的に活かすことで、会社の活性化と持続的な成長性につながると考えています。そのため、多様性を包括する平等(Equality)な支援だけではなく、公平(Equity)な支援にも注力し、必要な人に必要な支援を届ける、公平・公正な誰もが働きやすい職場環境の実現を目指します。

社員の働きやすさを実現し、会社の持続的成長につなげていきます

取締役 ダイバーシティ推進担当役員
平澤 聡美
 当社のダイバーシティ&インクルージョンの推進は2017年から取り組みを開始しました。推進にあたっての大きな課題は、多様な人材をどのように受け入れるかという点です。当社はここ十年で急成長しており、500名だった社員が、今では1,000名に迫る勢いで増加し、平均年齢は37歳と若い世代が中心です。500名のときは顔見知りのメンバーで会社が成り立っているという状態でしたが、成長に伴い、さまざまなバックグラウンドを持つメンバーを受け入れ、多くの社員に子育てなどのライフイベントが起こることを前提にして、更なる成長につなげていく必要が出てきました。
 最初に取り組んだのは管理職の意識改革です。全管理職を対象にダイバーシティに関する教育を対面形式で実施し、「男性社員が育休を取りたいと申し出たときに、まず『おめでとう』と言えますか?」というところから始めました。また、社員アンケートを実施し、管理職と一般社員それぞれの立場から意見を聞き、施策を検討してきました。2023年度からは13名の推進メンバーも加わり、女性活躍推進・子育て支援・障がい者雇用・介護の4つのテーマに分かれて積極的に活動をしてもらっています。メンバーの熱意もあって、子育て経験シェア会や介護セミナーといった企画には非常に多くの社員が参加しており、2024年度の男性社員の育児休業取得率は80%まで向上し、休業期間も1ヶ月以上取得する人が6割以上となったのは大きな成果と捉えています。
 成果の一方で、新たな課題も見えてきました。今後は公正・公平というエクイティの視点も加え、誰も働きやすくなる環境を目指し、更なる推進を図っていきます。

DE&I推進体制

 当社のDE&Iの推進は、ダイバーシティ推進担当役員を中心としたコアチームのほか、2023年度より推進メンバーもともに運営しています。推進メンバー(任期2年)は社内公募で決定し、13名が参加しています。
 推進メンバーは女性活推進躍・子育て支援・障がい者雇用・介護のチームに分かれ、各チームのリーダーが中心となって活動の方向性や企画を立案し、2ヶ月に1度、担当役員を交えて意見交換を行っています。推進チーム全体の会議は年4回実施し、各チームの進捗報告、各種企画の検討を行っており、これらの活動は担当役員が取締役会で年1回報告しています。

DE&I推進活動

育児と仕事との両立支援

 育児に関しては、子育て支援チームが中心となって取り組みを進めています。注力テーマはチーム発足時より男性社員の育児休業取得率向上を掲げ、その第一段階として育 児休業の理解促進を目的に「子育て経験シェア会」を企画し、2023年度は1回、2024年度は2回実施しました。「子育て経験シェア会」は、育児休業を取得した社員がパネリストとなり、育休取得までの流れや上長との面談内容などの経験をシェアする場で、任意参加でありながら、2023年度の66名から2024年度は152名へと増加し、関心の広がりが見られました。
 シェア会をはじめとした各種施策の効果により育児休業の理解が深まり、男性社員の育児休業取得率は年々向上し、長期間の取得もしやすくなりました。

男性育児休業取得率の推移

スクロールできます
2022年度 2023年度 2024年度
34.6% 75.0% 80.0%

男性育児休業取得期間内訳

育児介護・休業制度

kurumin.jpg 当社では、社員の育児・介護をサポートする制度を導入しています。育児休業は、最大2歳になるまでの期間を取得できる制度としています。今後も、より柔軟な対応を推進していきたいと考えています。

障がい者雇用の推進

 当社は、障がい者雇用の最大の目的は雇用によって障がいのある方が自立していける支援を行っていくことと考え、2019年度よりそれぞれの能力や特性を活かしながら働くことのできる「農園」運営による障がい者雇用促進を図っています。
 2024年度は、創立70周年イベントにご家族とともに参加いただく機会を設け、会社の理解を深めるとともに、普段顔を合わせる機会の少ない他事業所の社員との交流を通じて、一体感の醸成が更に深まりました。

介護と仕事の両立支援

 介護に関しては、介護チームが中心になって取り組みを進めています。介護は誰しも直面するものですが、情報不足などにより不安の声が大きいことを受け、2023年度・2024年度に各1回、専門家による介護セミナーを実施しました。介護を担う可能性が高い世代だけでなく、若い世代の参加者も多く、平均160名が参加しました。
 また、介護、育児、健康、医療の相談窓口設置を目指し、準備しています。

GLTD(団体長期障害所得補償保険)

 安心して働いていただける環境づくりの一環として、万が一業務上就業が困難になった場合に所得補塡するGLTD(団体長期障害所得補償保険)を導入しています。約50%の社員が買い増しオプションを行使するなど活用いただいています。

研修の実施

コアチームのグループディスカッション 当社は、DE&Iに取り組む意義を理解し、目的に沿った当社らしい推進をするため、推進の要となる推進メンバーを含むコアチーム、現場で対応する管理職を対象にした研修を定期的に実施しています。
 コアチームは、基本的な知識を身に付ける全3回のeラーニングを受講し、受講後にメンバー全員でグループディスカッションを行い、理解促進、実践力向上につなげました。 加えて、理解を更に深めるため、主体的に社外セミナーを受講し、知識や視野を広げたメンバーもいました。
 管理職は、グループディスカッションを中心にした研修を実施し、基礎知識や制度の理解の他、事例をあげながら社員への声のかけ方などの実践的な教育も行っています (受講率100%)。
 今後も取り組む意義を理解し、目的に沿った当社らしいDE&I推進を行っていきます。

日経WOMAN ウーマンオブザイヤー2022(後援:内閣府)
取締役 感光材事業部長の平澤聡美が理系の新ロールモデル賞を受賞

 女性のキャリアとライフスタイルを支援する月刊誌「日経WOMAN」により、取締役 感光材事業部長の平澤聡美が「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2022」理系の新ロールモデル賞に選ばれ、2021年11月27日に六本木ミッドタウンで表彰式とトークセッションが行われました。

ニュースリリース
日経WOMAN ウーマンオブザイヤー2022
取締役 感光材事業部長の平澤聡美が理系の新ロールモデル賞を受賞