高品質と安定品質の両立

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創業以来変わらない品質へのこだわりと、常に一歩先を目指した品質への追求が、東洋合成品質です。化学の素材メーカーならではの経験と技術をフル に活用して、高品質と安定供給を実現しています。また、社員一人ひとりの意識の高さが、高品質を支える力になっています。

施策・取り組み内容

当社は、高品質な製品を安定して供給することを品質方針としております。素材産業の発展と技術革新にあわせ、当社の品質体制も進化を続けており、お客様の厳しい品質要求・管理基準が、私たちの品質管理のレベルアップにつながっています。当社の品質管理は、製造における安全性と品質の安定性を保証するために、緻密な製品設計・リスクアセスメントを行っています。量産後は継続的に品質を監視、統計的管理も駆使して、品質の安定化を徹底しています。香料材料については、人が判定する「匂い」が品質で最も重要な項目のため、通常の分析管理に加えて「官能試験」を実施し、常に同じ匂いを表現できる安定した品質の香料材料を製造・供給しています。ロジスティック事業では、化学会社が運営するケミカルタンクターミナルとして、当社の品質管理と品質保証で他社との差別化を実現しています。当社内の事業部間のサプライチェーンも活用して品質向上・安定化を図ることができることも独自の特徴となっています。

グローバルニッチトップを支える品質管理

厳しい最先端の要望に応えられる、厳格な品質管理体制、安定的な量産を実現できる生産技術力に磨きをかけています。わずかな品質の変化、通常の検査では見えない品質の違いが、お客様での不具合につながることがあります。そこで原材料品質、製造工程パラメーター、製品品質を継続的にモニター、統計的管理も活用して、わずかな変動があれば要因解析や改善アクションを実施します。半導体デバイス需要・用途はさらに拡大し、半導体の集積度向上、微細化の進化はスピードアップしています。新規開発品の早期立ち上げと量産化、より一層安定な品質での安定供給が必須です。日々地道な改善を積み重ね、品質の向上を図っています。

2022年度活動報告(千葉工場)

半導体の発展に貢献する品質管理

半導体の発展に貢献する品質管理感光材事業の品質管理は、半導体産業の発展と技術革新にあわせ急速に進化しています。お客様の声が私たちの品質を向上させます。品質管理は製品の開発ステージから始まっています。製造における安全性と品質の安定性を保証するために、緻密な製品設計・リスクアセスメントを行います。量産後も、原材料の品質、製造工程の各種パラメーター、出来上がった製品の品質について、詳細なデータを測定・評価します。わずかな数値の変動や特異的な動きがあれば原因を解析、製造プロセスにフィードバックして、品質の安定性に磨きをかけます。お客様や原料サプライヤー様との密なコミュニケーション、パートナーシップも欠かせません。ラボ段階で実現した品質レベルを量産初期から達成することはもちろん、量産後も品質要求に応じてスピーディに改善を図る体制を整えています。お客様から信頼されるパートナーを目指し、現状に留まらず継続的な改善に努め、品質異常ゼロを目標として日々活動しています。

quality_05_2022.jpg感光材事業部
感光材品質保証課 係長
川田 みづき
私たちは製品の品質保証に関わるプロセスの実施と維持、継続的な改善活動のために社内外の課題を分析し、状況を明確にしてさまざまな変化に柔軟かつスピーディに対応できるチームづくりをしています。半導体製造プロセスの進化に伴い、これまでは気に していなかったような点も管理や改良が必要になっています。頼れるパートナーになるために、お客様の声をよく聞き、問題の本質を捉えて応えられるよう、日々真剣に向き合っています。

異分野交流の品質管理

化成品事業の製品は高品質な溶剤を安定供給できることが特徴です。主な製品用途は電子材料用途、医薬品用途、食品添加物となっていて、それぞれの分野で活躍できる品質を実現するとともに、1年後、3年後といった将来求められる品質水準や法規制を満たすための活動にも着手しています。異なる分野のお客様が必要としている品質管理手法を組み合わせることが可能で、多角的に検査した製品分析の傾向を製造工程へフィードバックして安定品質を実現しています。

"ダントツ"品質の高純度溶剤を目指して

material_2021_02.jpg電子材料分野で使用される溶剤に求められる品質水準は、感光性材料と同様に年々厳しくなっています。
当社では、半導体産業で求められる水準の高純度・低不純物(有機不純物、金属、パーティクル)の溶剤製品を実現するために、継続的なプロジェクト活動を行ってきました。今年度からは、中期経営計画で掲げる "ダントツ"品質の製品をお客様へ安定的に供給できるようにするため、プロジェクト活動の範囲を拡げて、部門横断で取り組みを進めています。このような活動により、更なる顧客満足度の向上を果たしていきます。

自動化により安定した蒸留精製を実現

material_2020_03.jpgお客様が監査でよく聞かれることは、蒸留塔の洗浄方法や洗浄基準、蒸留精製中の工程管理についてです。蒸留塔は多品目を精製しているため、前に蒸留精製した品目が残ると不純物として製品に混入します。監査では実測値や理論的な設定根拠を説明し、お客様の安心を得ています。また、工程管理については、6時間ごとの留出液の品質確認及び蒸留精製時の工程パラメーターを自動で記録し、SPC(統計的工程管理)を行い、毎ロットについて工程異常がないことを確認しています。品質と工程パラメーターの両面を管理し、安定した蒸留精製を行うことで、お客様の安心を得ています。

2022年度活動報告(市川工場・香料工場・淡路工場)

現状品質の確保と未来品質へ 機能化学品の品質管理強化チャレンジ

現状品質の確保と未来品質へ 機能化学品の品質管理強化チャレンジ化成品事業の主な製品用途である電子材料、医農薬、食品添加物を、経験から培われた唯一無二の蒸留・合成技術を駆使し、難易度の高い製品生産を行っています。お客様のニーズや求められる品質に安定的に、また永続的にお応えできるようにするには、手順の明確化と技術伝承の実現が不可欠です。文書ベースの管理、データベースの統計管理を確実に行うことで安全に安定の品質を確保できる仕組みを構築し取り組んでいます。また、高品質へのチャレンジや安定化への取り組みは装置・設備レベルまで拡大させ、現状に満足することなく可能性を超えるチャレンジを行っています。

柴﨑 智輝市川工場
市川生産1課 係長
柴﨑 智輝
品質の確保は目の前の小さな事象からしっかりと管理していく必要があります。日々の点検や監視業務など、決められた手順を着実に行い、問題に関しては鍛えられた感覚も駆使し、早期発見早期対応で取り組んでいます。また強い改善意識を元に関係部署と連携し高品質の製品供給にチャレンジしています。

2022年度活動報告(高浜油槽所)

機能化学品の品質管理強化

現状品質の確保と未来品質へ 機能化学品の品質管理強化チャレンジ高浜油槽所は主に基礎化学品保管・取扱いが主でしたが、昨今ではメーカーを中心に基礎化学品から機能化学品へのシフトが進んできていることから、高浜油槽所でもそれに合わせた品質管理が必須となってきました。例えば品質劣化を防ぐためには酸素との接触を極力ゼロにする必要があり、サンプルにおいても同様に高い採取技術が求められます。機能化学品の保管・取扱いが増え、これまで以上に品質要求も厳しくなっていく中で高浜油槽所の強みである化学知識、培われた技術力、チームワークを活かして今までの品質管理に磨きを掛けつつ更なる高みへ挑戦することで差別化を加速させていきます。

足立 龍太高浜油槽所
高浜技術課 主事
足立 龍太
高浜油槽所では機能化学品の高度な品質管理に挑戦しています。一例として、お客様の困りごとから始まった案件では、それを解消するための設備導入を検討し、事業部の4チームが一体となり、お客様の声を良く聞き、物性を考慮し、安全面・効率面も踏まえて、難度の高い物質の品質管理を可能にできました。途中、困難な場面もありましたが、新しいことへの挑戦はやりがいも感じられます。

輸出管理

当社の製造する製品のなかには最先端の技術を有し、安全保障貿易管理上の規制を受けるものがあります。当社では経済産業省に承認された輸出管理規定を定め、社長を責任者とする全社体制を構築し、適正な輸出管理に努めています。

※安全保障貿易管理とは:我が国をはじめとする主要国では、武器や軍事転用可能な貨物・技術が、我が国及び国際社会の安全性を脅かす国家やテロリスト等、懸念活動を行うおそれのある者に渡ることを防ぐため、先進国を中心とした国際的な枠組み(国際輸出管理レジーム)を作り、国際社会と協調して輸出等の管理を行っています。

物流安全

SDS

東洋合成工業では、当社が生産しているすべての製品について、その製品を使用されるお客様の国の法規制に対応するSDS※を作成し提供しています。

※SDS:安全データシート(Safety Data Sheet)の略語です。化学物質の物理化学的性質や危険性・有害性及び取扱いに関する情報を化学物質等を譲渡または提供する相手方に提供するための文書です。

イエローカード

東洋合成工業では、製品輸送中の事故など不足の事態に備えて、緊急時の措置方法や連絡先などを記載したカードを作成し、輸送するタンクローリーなどの運転手に配布しています。