素材産業としての責任

東洋合成工業は、製品開発から製造、物流、納品後の品質保証までを品質と捉え、品質マネジメントシステムの継続的改善に取り組み、お客様に信頼してお使いいただける製品の安定供給を目指しています。また、事業の基本となる化学物質管理と労働安全衛生には万全の配慮を行っています。

品質マネジメント

東洋合成工業は、独自性の高い製品群に最適な管理を実施するため、感光材事業、化成品事業それぞれに品質保証部門を設け、それぞれの特性に合わせたマネジメントシステムを運用しています。

サプライチェーン全体での品質マネジメントを推進

当社の製品は、お客様のご要望に合わせて独自に開発されるものがほとんどを占めているため、製品ごとの特徴に応じた品質管理が必要です。基本的には、お客様の求める品質に合わせて技術面でのすり合わせを行い、統計的なデータに基づく傾向管理、微量不純物管理を軸とする個別の品質管理、品質保証の体制を構築しています。また、製品は納品時だけでなく、最終製品の使用環境において安定した性能を発揮しなければなりません。製造にあたり各種の品質リスクアセスメントを実施、また不具合に対する要因分析、検証、そして改善にも力を入れています。製造するにあたり、4M+E(Man、Machine、Method、Material+Environment)の要因、すなわち人、機械、方法、原材料、そして環境要因のわずかな変化が品質に影響を及ぼすため、あらゆる側面からリスクを低減できる仕組みを整えています。また、品質保証体制については、独自性の高い製品群に最適な管理を実施するため、感光材事業、化成品事業それぞれに品質保証部門を設け、それぞれの特性に合わせたマネジメントシステムを運用しています。さらに、原料調達も品質に大きな影響を及ぼすため、重要なサプライヤーとのパートナーシップを構築し、サプライチェーン全体での品質マネジメントを実施しています。

感光材事業の活動

継続的な品質のモニターによる傾向管理を徹底、開発品のスピーディーな量産化と製品供給

執行役員 感光材事業部
感光材品質保証部 部長
多田 健太郎
感光材事業部の品質管理は、お客様の要望に基づく厳しい基準と、設計・開発ステージのR&D 活動が基盤となり、量産後の継続的な品質のモニターによる傾向管理を徹底しています。逐次、詳細なデータを測定し、少しでも数値に特異的な変化があれば原因を解析、プロセスでの具体的な改善に活かすことで、より安定した品質を提供することが可能になります。しかし、改善のためのわずかな変更でも、お客様のプロセス・品質・性能に違った影響を与えるのか分からないため、改善活動は当社だけでは実施することはできません。潜在的なリスクを排除するために、改善した製品を一定期間評価していただいたうえで、最終納品となることから、お客様との協業が不可欠となっています。また、原料品質の安定化・管理は必須条件のため、重要なサプライヤー様には、お客様の基準に即し、品質、製造プロセスなどについての監査、品質改善の協力をお願いしています。

グローバルの化学物質管理法規制や労働安全衛生に対しての化学物質管理は当然のこととして、電子材料分野の厳しい要求に対応するため、日々、お客様やパートナーとともにさまざまな取り組みを推進しています。IT、IoTの急速な進化により、新規開発品の量産化の立ち上げは益々スピードアップしています。ラボ段階で実現した品質レベルを実機製造の初期から実現することが必須です。より一層、開発段階からお客様とのコミュニケーションを密にして、ラボから量産を見据えた製品開発・品質保証に力を入れています。2018年も変わらず多くのお客様に見学や監査でご来場いただきました。品質要求の変化、それに関わる具体的なご要望をいただいています。当社への期待、当社の使命として現状に留まらず、継続的な改善活動の推進に努めます。開発から量産に至るトータルの東洋合成品質で、お客様から信頼されるパートナーを目指します。

化成品事業の活動

中期的な視点に立って製品品質ロードマップを策定!更なる"高品質" の高純度溶剤を追求!

化成品事業部
化成品品質保証部 部長
米山 信博
電子材料用途の製品については、感光材事業と同じく傾向管理に注力しています。品質変動を少なくするためにサプライヤー様の協力を得ることに加え、原料検査から製造工程を経て充填作業に至るまでの各工程を厳しく管理することで、高純度・低金属の溶剤を安定供給しています。また、製品に含まれる微量不純物(有機成分、金属、パーティクル)を半導体産業が必要とする水準まで低減させるためのプロジェクト活動を推進しています。基礎研究から工場がもつ経験やノウハウまで、あらゆる資源を投入して部署横断で若手中心に中期的な視野を持って取り組み、超高品質の新製品で顧客満足を向上していきます。

香料材料については、フレーバー向けとフレグランス向けがあります。どちらも人が判定する「匂い」が品質で最も重要な項目となります。このため、純度などの客観的な数値が出てくる分析項目に加えて「官能試験」を実施しています。官能試験は、匂いの違いを判定できる社内認定を受けたパネラーが行っています。香料材料は機器分析や傾向管理での合格判定に加えて、パネラーによる官能試験に合格して初めて製品を出荷できます。そのため、品質検査部門の認定パネラーを2つの工場で増員するだけでなく、製造部門でもパネラーを育成して工程検査でも「匂い」を確認して、常に同じ匂いを表現できる安定した品質の香料材料を製造・供給していきます。

輸出管理

当社の製造する製品のなかには最先端の技術を有し、安全保障貿易管理上の規制を受けるものがあります。当社では経済産業省に承認された輸出管理規定を定め、社長を責任者とする全社体制を構築し、適正な輸出管理に努めています。

※安全保障貿易管理とは:我が国をはじめとする主要国では、武器や軍事転用可能な貨物・技術が、我が国及び国際社会の安全性を脅かす国家やテロリスト等、懸念活動を行うおそれのある者に渡ることを防ぐため、先進国を中心とした国際的な枠組み(国際輸出管理レジーム)を作り、国際社会と協調して輸出等の管理を行っています。

物流安全/SDS

東洋合成工業では、当社が生産しているすべての製品について、その製品を使用されるお客様の国の法規制に対応するSDS※を作成し提供しています。

※SDS:安全データシート(Safety Data Sheet)の略語です。化学物質の物理化学的性質や危険性・有害性及び取扱いに関する情報を化学物質等を譲渡または提供する相手方に提供するための文書です。

物流安全/イエローカード

東洋合成工業では、製品輸送中の事故など不足の事態に備えて、緊急時の措置方法や連絡先などを記載したカードを作成し、輸送するタンクローリーなどの運転手に配布しています。

化学物質の管理/感光材事業部

東洋合成工業では、お客様に新しい価値ある製品をご提案する際に、新規化学物質を取り扱う機会があります。新規化学物質は、新たな可能性が期待出来る一方で、人体や環境に対する危険有害性が未知であります。

新規化学物質の製造・販売は、化学物質の審査および製造等の規制に関する法律(化審法)、および労働安全衛生法(安衛法)の遵守が義務であります。新規化学物質の製造は、政府当局に事前に届出る必要があり、加えて確認数量の枠内で製造しなければなりません。

法令遵守を確実にするために、新規化学物質の無届出製造や確認数量枠の逸脱がないか、定期的に検証を行っています。この法令遵守活動を推進することで、新製品の御提案、持続可能な製品供給を支えています。

化学物質の管理/化成品事業部

製品開発のスタート段階から含有化学物質の危険有害性、法規制情報を調査して「人の健康と環境の保護」が実現できるように管理しています。また法改正情報を随時入手することで、開発中の製品や既に流通している製品に対して、当社内での適用を実施するとともに、お客様への情報提供も行えるようにISO9001の管理文書で手順を構築しています。
化学物質の登録・評価・許可・制限に関する規則(REACH規則)の継続順守、およびBrexitへの対応も実施しました。
お客様が安心して当社製品をご使用いただけるように、引き続き世界的な管理強化の流れに対応していきます。

労働安全衛生

東洋合成工業では、労働安全衛生方針を掲げ、社長をトップとする環境安全委員会を設置し、各事業所の安全衛生委員会を中心に、安全を最優先とした事業活動を行っています。

労働安全衛生方針

  1. 人命尊重の理念の下、必要な社内基準を設け、法令を遵守し、安全で働きやすい職場環境の創造を目指す。
  2. 良好なコミュニケーションを社内・社外で展開し、社内外の関係者の安全と健康の確保に貢献する。
  3. 「常に安全を優先します」を念頭に、全社員が一丸となって安全衛生活動を推進する。
  4. 全従業員がそれぞれの立場で職場に潜む危険源の把握に努め、リスク低減に貢献する。

労働災害度数率

本年は、休業災害が1件発生し、度数率0.96%、強度率は0.00%となりました。再発防止に努めるとともに、労働災害ゼロを実現するため、リスクアセスメントおよび従業員への安全教育を継続して実施していきます。
2019年は労災及びトラブルが発生したときに速やかに事故の調査を行い、発生現場及び周辺地域への影響等を含む初動対応の確認及び現場のヒアリングに基づく課題解決に向けた原因を究明するとともに、現実可能な再発防止対策を計画的に立案できる仕組みを作っていく予定です。

救命講習

非常時に備え、消防署及び社内の有資格者による、心肺蘇生・AEDの使い方などの救命講習を開催しています。本年は、50名が普通救命講習を受講しました。

救命講習1

健康管理

本年の定期健康診断受診率は100%、有所見率については昨年より2.5%減の33.1%となりました。社員の健康増進と生活習慣病予防のため、産業医監修の元、健康診断結果の段階別ケアを綿密に行っています。また、メンタルヘルスについて、法定のストレスチェックを実施の上、希望者には産業医による面談を実施しました。ストレスチェック実施時以外にも、社員が気軽に安心して相談できる窓口を社内外に設置し、各事業所で産業医や産業カウンセラーによるメンタルヘルス講習も実施しました。

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