地球環境への対応
東洋合成工業は、電子部品製造用材料の生産、調合香料用材料の生産、化学製品の生産に使う溶剤のリサイクル、液体石油化学品の省エネルギー物流等を通じて、社会に貢献します。私たちはこの企業活動で地域社会が負う環境負荷が低く抑えられ、また企業活動が地球環境の改善に貢献できるように努めます。
施策・取り組み内容
気候変動問題への取り組みには、施策や取組みの実効性を定量的に把握し効果を高めることが重要であると考え、生産時の消費エネルギー(電気、蒸気、燃料)の可視化を図り、エネルギーの効率を示す単位(エネルギー原単位)の変化を月次で監視しています。その結果を踏まえ、製造工程や設備を見直し、使用効率改善・進捗状況を定期的に確認することにより、エネルギー消費の最適化を目指しています。将来の革新的技術の導入も検討し、エネルギー消費削減や生産プロセス改善、非化石電力導入、省エネ設備の導入、再生エネルギー活用などを推進しています。
また、60年以上培った技術を活かし精製分離する溶剤リサイクル事業にも取り組んでいます。自動車、電機、電子、医薬・農薬と幅広い業界のリサイクル実績があり、今後も資源の有効活用と地球環境の保全にも貢献していくとともに、気候変動関連問題にも積極的に取り組んでいきます。
環境方針
目標
環境保全と安全操業を経営の重要課題と位置付け、各事業所は内に向かっては「社員の安全と健康」を、外に向かっては「地域環境の保全」を念頭に企業活動を推進します。
法の遵守
環境保全の諸法令を遵守し、地域の住民の声にも耳を傾けるように全従業員に徹底します。
環境への取り組み
大気・水質
大気への汚染物質排出量は、生産量が拡大する中、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、ばいじんについては増加、または横ばいとなっています。また、各事業所で定期的に排出ガスの分析を行い、法令基準が遵守されていることを確認しています。
水域への排出量については、化学的酸素要求量(COD)は前年比で微増となっています。排水基準値を遵守し、排水は自社廃水処理場で処理を行い、産業廃棄物の減量化を実現するとともに、COD 計、全有機体炭素計(TOC 計)、ガスクロマトグラフ質量分析計などを導入し、排水管理をしています。
引き続き、法令を遵守していきます。
非財務ハイライトデータは各種データからご覧いただけます。
各種データ
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SOx排出量
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NOx排出量
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ばいじん排出量
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COD負荷
エネルギー
エネルギー使用量は、前年度比で約3.2%の削減となりました。エネルギー原単位は、2013年度基準で約3.1%の削減となっています。
高効率化、エネルギー使用量削減の取組を行い省エネルギー化、CO₂削減に努めてまいります。
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エネルギー使用量と原単位の推移
PRTR
化学物質排出把握管理促進法(PRTR 制度)対象物質の大気排出量は、全体では減少しました。回収装置の機能維持、改善を実施し、ベンゼンは減少となりました。
その他の溶剤については、取扱量の増加に伴い増加しましたが、今後更なる設備改善や回収設備の強化など削減への取り組みを強化
してまいります。
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PRTR届出物質の大気排出量と原単位
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トルエン
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ベンゼン
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塩化メチレン(ジクロロメタン)
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1,4ジオキサン
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アセトニトリル
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ノルマル―ヘキサン
廃棄物および再資源化
廃棄物については、再資源化などの削減活動に取り組みましたが、全社ベースで前年度に比べて2%の減少となりました。
千葉工場では、主に工場内で使用した廃溶剤を蒸留精製し、再利用し、化成品事業部(市川、淡路工場)では溶剤のリサイクル事業を行っています。
引き続き回収装置の改善、プロセスの改良、分別化など再利用量の向上、廃棄物量削減に努めてまいります。
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千葉工場 廃棄物量の推移
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千葉工場 再資源化量の推移
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市川・香料・淡路工場廃棄物量の推移
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市川・香料・淡路工場再資源化量の推移
2022年度活動報告(淡路工場)
淡路工場CO2削減の取り組み
生産活動によるCO2削減量のため、再生可能エネルギー由来のCO2フリー電気(グリーン電力)を導入しました。これにより当社のCO2削減だけでなくサプライチェーンを通じた環境負荷低減にも貢献していきます。また、エネルギー使用効率改善(原単位改善)についても取り組んでおり、CO2削減につなげていきます。
淡路工場 工場長
堀田 雄記2013年4月に竣工した淡路工場は、クリーンエネルギーと言われるLNGを当社で初めて採用し、太陽光発電も設置するなど、環境に配慮した工場となっています。当工場は、竣工から10年が経過しました。この間にも気候変動が原因と思われる災害や事象が年々増加していると感じているのは私だけではないかと思います。世界の気温の上昇について報道でもよく耳にするようになりましたが、気候変動対策としてさらに取り組めることはないかとCO2の発生が実質ゼロの再生可能エネルギー発電による電力(グリーン電力)を導入しました。現在では一部電力の切替となっていますが、今後さらにその割合を高めて行くことを計画しています。