特集コラム Vol.8

Column Vol.8

持続的な成長を実現するイキイキした組織づくり

社長×工場長の特別対談!

化成品事業部

大きなゴールの達成に向けて全員が目線を合わせられるよう道筋をつけていく

化成品事業部
香料工場 香料生産課 課長
石田 健
香料生産課では、食品のフレーバーやトイレタリー製品に使われる香料材料の生産、電子部品の製造に使われる溶剤の生産を担っています。現在は各3名4班を基本に、スタッフや新入社員を含め20名体制で運営しており、現場は昼夜2交代で稼働しています。
安定した品質で製品を供給し続けるためには、設備点検や工程分析、現場のリスクの洗い出しなどが日常的に欠かせません。特に、ミスは小さなうちに芽を摘んで大きなトラブルに発展させないことが重要です。このため、交代勤務の引き継ぎなどの場では、うまくいかない点があれば重点的にコミュニケーションをとるようにしています。その場で解決できた小さなミスであっても、改善シートなどで積極的に共有し再発防止につなげられるよう、課員に促しています。
日常的になるべく課員の意見を聞く側に回ろうと努め、合間を見て声をかけるようにもしていますが、現場も忙しいため話をする時間を取りづらいこともあります。このため、半期に一度実施する目標管理の面談の時間を大切にしています。評価シートに書かれていないことも十分に伝えるようにし、一年間のゴールイメージを共有した上で、そこに向けて上期には何をすべきかを話し合っています。例えば、現在工場全体で推進している工程の自動化では、手順が定まらないとシステムへの落とし込みができません。このため、ゴールから逆算して上期は手順の統一化を図り、下期に実行するといった形で計画を各班に割り振り、主任・班長の裁量に任せることで、課員一人ひとりが着実に動けるようになっています。
香料工場は安全面・品質面でのトラブルゼロを継続しているため、その維持に向けて今期は特に、現場のリスクの洗い出しに力を入れて取り組んでいます。期初に方向性を示したところ、すでに前期を上回る成果が上がっており、課のポテンシャルを改めて感じているところです。生産現場を含め、仕事において課題というものは永遠になくならないものです。当課のようにみんなで仕事をする環境では、課題をどう解決するか、課長である私が道筋をつけていかなくてはと考えています。一人ひとりの改善提案や行動によって解決でき、それが全社で評価されるようになれば、課員のモチベーションにもつながるはずです。課全体が「やらされ感」を持たずに行動できるよう、うまく導いていくことが私の責任だと感じています。

From Member

安藤 敏晃/鈴木 和也/小川 昌洋

香料生産課 主任 安藤 敏晃

石田課長は、細かい点も突き詰めた上で明確な方向性をもって現場に指示を出してくださる方だと感じています。生産計画に合わせて現場の稼働スケジュールはさまざまに変化するため、イレギュラーな対応の場合も係長などと相談をし、班員のコンディションも確認しながら、孤立する課員をつくらないこと、ケガやトラブルなく業務を全うすることを大切にしています。忙しいときであっても、一つ一つの作業の際にお互いに感謝の言葉を交わし合う姿勢を忘れないようにしたいですし、そうした姿を後輩にも示していければと考えています。

香料生産課 係長 鈴木 和也

当課は交代勤務制なので、引き継ぎの際に伝えるべき情報が失われることがないよう気をつけています。現場は現状維持で終わることはなく、常に改善が求められます。このため、何か変更が必要な際には課員に目指している成果を伝えることで、仕事がやりやすくなるように努めています。近年は生産工程の自動化をはじめデジタルな業務も増え、個々人の得意不得意もあるため、偏りのない職場づくりがより重要になると感じています。工場のスローガン「人にやさしく」を実践した職場環境づくりを今後も進めていければと思います。

香料生産課 係長 小川 昌洋

生産計画の立案や予実管理に携わっていますが、調達部や営業、業務課など他部署とのコミュニケーションも多い業務なので、工場全体のため、会社のために何ができるかを常に意識することが大切だと考えています。原料の遅延などで都度生産計画の変更を求められますが、現場の負担が少なくなるよう臨機応変に対応し、効率的な生産が組めるとやりがいを感じます。若干、仕事が属人化している傾向もあるので、自分の仕事を周りの人に知ってもらえるよう、より一層コミュニケーションを意識して日々振る舞っていきたいと思います。

感光材事業部

権限委譲によって メンバーが自律的に考え行動する積極性あるチームをつくる

感光材事業部
感光材事業企画課 課長
安藤 圭祐
感光材事業企画課は2013年に設立した部門で、現在私を含めて5名が在籍しています。私は主に予算編成など事業企画そのものや部の事業サポートに携わっており、課員4名が化学物質管理の実務を担当しています。化学物質管理は化学メーカーになくてはならない部門で、製品の危険性・有害性など利害関係者にお伝えするために、感光材事業部で扱うすべての製品のSDS(安全データシート)や、製品に貼付するGHS ラベルを作成したり、化学物質の製造などに関して官公庁に申請して承認を求めるのが主な業務です。業界全体で見てもこの業務に携わる女性は多く、私以外の4名全員が女性という、当社の中ではめずらしい構成になっています。
4名のうち2名が監督職、2名が若手なので、若手それぞれに1名メンターがついて指導する形をとっていますが、それぞれに得意分野もあるので、案件によって組む相手がクロスすることもあります。以前は毎朝朝礼を行っていましたが、コロナ禍でテレワークが推進されたことで、週に二度必ず課内ミーティングを行い、それぞれのタスクの進捗を確認するようになりました。私はそのミーティングには参加せず、権限委譲する形でメンバー間で情報共有をしています。テレワーク1年目はタスク管理が課題で、進んでいると思ったことができていないなどもありましたが、今では作業完了日を明確にし、スケジュール表も共有するなど管理が徹底しています。メンバー間のコミュニケーションも活発で、オンライン会議やチャット等も積極的に活用し、雑談もオンラインで交わしているようです。
ともすると書類作成にのめり込みがちな業務でもあるので、私からはお客様の状況や事業の背景などを伝えて、ビジネスを大きく捉えた視点で業務を見るよう促しています。将来的には現在のメンバーの中から課長を育成したいという思いもあり、お客様の視点に立って考える習慣を身につけてほしいと考えています。また、監督職の2名には「自分の成長が半分、課員の成長が半分」として、育成に責任を持つことの重要性も伝えています。
化学物質管理の業務ではこれまでも、海外の法規制やビジネス慣習などの知識が必要でしたが、中国やアメリカ等で半導体関連業界の活発な動きが見られるなか、私たちもさらに成長していかなければならないと感じています。ビジネス全体を見る広い視野を大切にしながら、これからも学び続けなければと思います。

From Member

山口 めぐみ/吉田 志保

感光材事業企画課 係長 山口 めぐみ

化学物質管理の業務は、メーカーとして化学物質を製造する上で不可欠なものです。対応が遅れると生産の数量に制限がかかるなど事業の停滞にもつながるため、楽しく仕事をしつつも緊張感を忘れてはいけないと感じています。安藤課長は温和な方ですが、業務のバランスをしっかり把握していて、芯の通った面もあります。何か問題が発生したときもすぐに切り替え、次の布石を示していただけるなど、大きな方向性を提示してこちらに任せてもらっているという実感があります。世界的にも化学物質の規制が強化され、それに伴って業務量も増えており、やりながら勉強せざるを得ないことも多いですが、これからもメンバーそれぞれの知見を共有しながら成長していければと思います。

感光材事業企画課 主任 吉田 志保

以前、研究開発部門に所属していたこともあり、新規開発物質への理解はありましたが、会社の現状や法規制に合わせた対応を求められるこの業務は仕事の質が異なっていると感じます。国内外の法規制をお客様より早くキャッチアップする必要がありますし、間違いが許されない仕事なので、書類提出時や出荷時などは課内で厳密なチェックを行っています。日常的にはメンバー間で気軽なコミュニケーションが図れていますが、一方業務においては厳しく指導しなければならないときもあります。一人ではできない仕事ですし、メンバーのうち3名は子育て中で業務がストップする可能性は常にあると認識し、チームだからこその働き方を模索し、全員で常に新しいことに挑戦していければと考えています。