TGCビジネス
液晶テレビ・半導体の製造を支える
感光材は、液晶テレビや半導体の製造工程で使用される回路パターンを形成する材料であるフォトレジストの原材料になります(フォトレジストは、感光材と溶剤等から作られます)。当社の感光材は高性能かつ高品質の製品として高い評価をいただいており、世界トップクラスのメーカーとして高いシェアを有しています。また、大学と共同で次世代型の感光材の研究開発にも積極的に取り組んでいます。
所在地:千葉工場(千葉県香取郡東庄町)
感光材事業Q&A
- フォトレジストとはなんですか?
- フォトレジストは、半導体や液晶パネルの製造工程で、回路パターンを形成する材料として使用されております。
フォトレジストは光を照射すると物理的・化学的変化を生じます。この原理を利用して回路パターンを形成します。具体的には、フォトレジストを塗布し、フォトマスクを通して露光します。これで転写され回路パターンが形成されます。パターン露光された部分が現像でなくなるポジレジストと露光部分が残るネガレジストの二種類があります。また、サブミクロンの微細パターン用に、極短波長の電子線やX線に感光する各種のレジストもあります。
- 感光材とはなんですか?
- フォトレジストは、「感光性機能分子を含む高分子化合物」(感光材)「各種溶剤」等で構成されております。
当社は、この「感光材」を製造し、国内だけでなく海外のフォトレジストメーカーで使用されております。そして、この分野において世界トップ企業で、高いシェアを有しております。
- いつから感光材の生産を始めたのですか?
- 1970年代の半ば、半導体市場の成長に着目し、初期はネガ型感光材の基礎研究に着手いたしました。
その後、更なる微細化の要求に応えるために、ポジ型感光材の開発を行いました。1981年に製品化に成功し、感光材の製造を開始いたしました。
- 研究開発状況について教えてください
- 半導体の高集積化にともない、回路パターンの微細化が進んでおります。当社では、この微細化に対応する感光材の開発を中心に、お客様のご要望にあった最適な製品を提供しております。また、最先端の露光技術である「ArF液浸露光」「EUV露光」に向けた光酸発生剤の開発にも注力しております。
- 今後の見通しについて教えてください
- 感光材事業は、半導体業界並びに液晶パネル業界の市場拡大にともない、着実に成長してまいりました。液晶テレビやパソコン、携帯電話、フラッシュメモリー、ゲーム機などの市場規模はさらに拡大するものと予測されております。
当社は、この市場拡大を見据えて今年4月に完成した千葉第2工場建設など生産能力増強や研究開発に注力してまいりました。今後も、生産性向上や研究開発に注力し、お客様のご要望にあった最適な製品を提供し続けて行きたいと考えております。
燃費の向上やCO2削減に寄与する未来の液体
近年、各自動車メーカーでは、ハイブリッド自動車や燃料電池車にエネルギーの有効利用を目的とした電気二重層キャパシタの搭載することが検討されています。当社では、この電気二重層キャパシタ用の電解液およびイオン液体の製造販売を行っています。イオン液体の使用は多くの分野で研究されており、環境負荷の少ないグリーンケミストリー用反応溶媒や安全で高性能な次世代電解質としての活用が望まれています。また、フォトレジスト用現像液TMAHの製造販売も行っています。
所在地:千葉工場(千葉県香取郡東庄町)
エネルギー事業Q&A
- エネルギー事業部の業務内容を教えてください。
- 半導体・液晶の製造工程で使用されるフォトレジスト用現像液TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)、電気二重層キャパシタ用の電解液、および今後各種の用途への展開が期待されるイオン液体の製造販売を行っております。
- イオン液体・電解液はどのような用途に使用されますか?
- 電解液は、電気二重層キャパシタ用電解液として現在各社で実用化されております。さらに、水系の電解液と比べ耐電圧が高いという特徴があるため、大型キャパシタの実用化が検討されています。イオン液体の用途は、電気二重層キャパシタを始め、リチウムイオン二次電池、色素増感型太陽電池、燃料電池の添加剤、また、反応溶媒・抽出溶媒、流体潤滑油、導電性ポリマーの複合材料、帯電防止用など、多分野への適用が検討されおり、用途範囲は今後拡大していくと考えております。
- 電気二重層キャパシタ並びにリチウムイオン二次電池はどういった分野に搭載されますか?
- 電気二重層キャパシタは、短時間での充放電を特徴とした蓄電デバイスや自然エネルギーを対象にした蓄電デバイスとして、各機器に搭載されています。気候変動などの地球環境問題が取りざたされる中、電気二重層キャパシタを、ハイブリッド自動車の回生アシスト、鉄道車両の補助電源、エレベーターの非常バックアップ電源、太陽光発電・風力発電・燃料電池の蓄電などに利用し、二酸化炭素排出削減や燃費向上に寄与することが期待されています。
現在、リチウムイオン二次電池は、繰り返し充放電が可能な電源として、ノートパソコンや携帯電話のバッテリーとして使われております。今後、リチウムイオン二次電池は、小型・軽量・高出力化の特徴を生かし、ハイブリッド自動車や電気自動車など環境対応車への搭載が見込まれており、電気二重層キャパシタと合わせ、市場拡大に向け、開発競争の激しさを増しております。
- 東洋合成工業のイオン液体・電解液の特徴を教えてください。
- 当社のイオン液体・電解液は、感光性材料事業で25年間培った合成技術および精製技術を活かし、高純度化を実現しております。また2004年10月には他社に先駆け、機製造設備を千葉工場内(千葉県香取郡)に完成させ、国内では最大級となる、イオン液体では月産数トン、電解液で月産数十トンの生産能力を誇っております。
- イオン液体・電解液の今後の見通しについて教えてください。
- イオン液体・電解液の生産量は毎年30%伸びていると言われております。今後、ハイブリッド自動車などへの搭載が進めば更に成長が期待できます。
当社は、電気二重層キャパシタメーカーおよびリチウムイオン二次電池メーカーを中心にサンプルワークを継続しており、お客様に当社製品の品質と量産設備を評価いただいた結果、2006年4月から複数の電気二重層キャパシタメーカーへの納入を開始できました。今後も、継続して事業展開を行い、研究所で合成したサンプルワークを中心に、当社の高純度化された製品がグローバルな製品規格となるよう、お客様にご満足いただける製品を納入させていただく所存です。
世界に広がる香りをつくる
食品(フレーバー)や香粧品(フレグランス)製品の単品香料を作っているのが、香料材料事業部です。食品や香粧品の香りは、何十種類もの単品香料を香料会社で調合し、1つの香りが作られます。当社ではその香りの素となる単品香料を世界各国の大手香料会社に販売しています。当社の単品香料は、香料として一番重要な“匂い”が安定していることを特徴としており、国内では食品香料向けが多く、海外では香粧品香料向けに多く販売しています。また近年では、BRICsが牽引する世界経済の成長により販売が拡大しています。
所在地:市川工場(千葉県市川市上妙典)
香料材料事業Q&A
- 香料材料事業部の業務内容を教えてください。
- 食品香料(フレーバー)、香粧品香料(フレグランス)などを調合する際に使う素材(単品香料)として、エステル類、酸類、アルデヒド類、アルコール類、ケトン類などを製造し、国内外の香料会社に販売しています。また、特殊溶剤、保湿・抗菌剤用途向けなどにジオール類を製造販売しています。
- 製品は何に使われていますか?
- 当社の単品香料は世界中の香料会社で使われていますが、国内では食品香料(フレーバー)向けが多く、海外では香粧品香料(フレグランス)向けが多く販売されています。
単品香料は香料会社で調合されて、様々な食品、化粧品、シャンプー、石鹸などの香りの素として使われています。
- ロッテルダム倉庫の稼働状況を教えてください。
- 2005年にロッテルダム倉庫を開設したことによりヨーロッパ各地へのタイムリーなデリバリーが可能となり、販売が急速に伸びました。小口の注文も大幅に増えたため、現在ではほぼ毎日デリバリーを行っている状況です。
- 新しい香料の開発は行っていますか?
- 香料は人が直接身に付けたり食べたりするものなので、新規化合物は安全性の面で採用が難しくなっています。当社では天然に存在する安全性の高い単品香料にターゲットを定め、長年蓄積してきた合成技術を駆使して環境にやさしく安価に製造する技術の開発を進めています。
- 5. 今後の見通しについて教えてください。
- 日本では人口減少が大きな問題となっていますが、世界に目を向ければアジアを中心に人口が増え続けており、その経済発展に伴って食品、香粧品の需要が大きく伸び始めました。当社はいち早く世界中の大手香料会社へ販路を切り開いていたので、販売量が大幅に増えています。今後はタイムリーに増設を行い世界中で増大する需要に応えていく所存です。
地球温暖化、大気・水質汚染問題解決に貢献
塗料、電子・電気部品、自動車、製薬、化学等広範な分野で多様な有機溶剤が使われています。こうした廃溶剤の多くは再利用されることなく大気に放出されるか、燃焼処理されていました。当社はユーザーで使用された廃溶剤を引き取り、再利用できるように精製を行い、新品同様に蘇らせます。廃液の再利用により、CO2の削減や大気・水質汚染などの軽減に貢献できます。当社では特に高度な蒸留技術が求められる半導体などの電子部品材料用溶剤やVOC(Volatile Organic Compounds:揮発性有機化合物)のリサイクルで高い実績を誇っています。
所在地:市川工場(千葉県市川市上妙典)
グリーンケミカル事業Q&A
- グリーンケミカル事業部の業務内容を教えて下さい
- 当社は創業以来、蒸留精製技術と有機合成技術を組み合わせて様々な溶剤類と化学製品の製造を行って参りました。そして現在、地球規模での環境保全の必要性から、使用した溶剤類のリユース、リサイクルがきわめて重要になっています。グリーンケミカル事業部では当社が長年にわたり蓄積してきた有機合成技術と溶剤類を回収し精製分離する技術により環境問題の解決に広く貢献しています。
- 溶剤リサイクル事業について教えて下さい
- 今まで廃棄するしかなかった溶剤も、当社の精製分離技術を利用すれば新溶剤同様に生まれ変わります。また、2種以上混合した溶剤も個々に分離できます。使用済み溶剤を何度も再生するため、原油や原材料の高騰の影響を受けにくく、安定した供給を行うことができます。また、地球にやさしいという大きなメリットから溶剤リサイクル市場は年々拡大しております。
- どんな溶剤をリサイクルしているのですか?
- 多種多様な溶剤をリサイクルしておりますが、用途分野としては、インク・塗料、医薬品、接着剤、洗浄液、香料などがあります。また、昨今では電子材料用溶剤のリサイクルが注目を集めております。当社では液晶・半導体用部材を製造販売している感光材事業で高度な管理技術を確立しているため、短期間で、極めて優位な品質管理体制を築くことができ他社との差別化を図っております。
- VOCビジネスとはなんですか?
- VOCとはVolatile Organic Compounds(揮発性有機化合物)の略で、「気体化した溶剤」のことです。VOCは大気汚染や悪臭などの公害の元とされており、大きな社会問題になっております。当社では工場から排出されるVOCを再溶剤化(液化)する装置を販売しているメーカーと提携し、液化したVOCをリサイクルすることで環境問題の解決のお手伝いをしております。
- 今後の見通しについて教えて下さい
- 京都議定書やPRTR、CSRなど企業の環境への取り組みは、ますます重要度を増すばかりで当社へのお客様からの要望は日に日に増加しております。このような要望に一つ一つお応えすることで拡大する需要に応えていきたいと考えております。
月間200隻の船舶と3000台のローリーに対応
高浜油槽所において、大手石油化学メーカーや商社の液体化学品を船で受け入れ、一時保管、タンクローリーで関東各地のユーザー様へ配送を行っています。受け入れ船舶は月間200隻、ローリーでは3,000台の出荷に対応できます。また、化学メーカーとして長年培ってきた化学品の取り扱い、管理、分析の技術と最新の設備により、安全かつ環境にも配慮した万全の体制を備えています。
所在地:高浜油槽所(千葉県市川市高浜町)
ロジスティック事業Q&A
- ロジスティック事業部の業務内容を教えて下さい。
- ロジスティック事業部は、千葉県市川市にて1万3千坪の広大な敷地に高浜油槽所を運営しております。高浜油槽所は、石油化学製品を中心とした危険物貯蔵タンクを65基、ドラム缶算で1万本保管可能な危険物立体自動倉庫を有し、化学メーカーとして培った品質管理技術、保管技術を駆使し、日本を代表するような石油化学メーカー及び商社へ高度な石油化学品物流を提供しております。
- 事業の強みを教えて下さい。
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高浜油槽所は、業界で唯一化学メーカーが経営する油槽所で、感光材製造や蒸留精製で培った高純度技術や高度な品質管理技術を有しており、石油化学製品の取扱、保管品質は、お客様より絶大な信用と信頼をいただいております。
また、物流事業で最大の強みである立地においては、高速道路網、渋滞等を考慮すると他社に無い最適な立地条件となっております。
さらに、市川を起点とする東京外郭環状道路開通時には今以上の物流効率化が図られ、お客様が望まれる、物流コスト削減に大きく寄与することが可能となり、この2点が当社の大きな強みとなっております。
- 一日にどのくらい出荷量がありますか?
- 高浜油槽所では、タンクローリーで月間約3000台の出荷があり、石油化学製品のローリー出荷では、日本一の出荷量を誇る化学品物流基地となっています。
- 高浜油槽所ではどのような安全対策を行っていますか?
- 高浜油槽所は、日本一の油槽所として環境及び、社会的責任、膨大な商品の出荷に対して荷主、ユーザーへの荷役遂行責任が非常に重く、万が一にも事故を起こせないため、リスクマネジメントシステムを導入し、事故の予知・予防に重点を置き、事故を未然に防ぐ安全対策を実施しております。
- 今後の見通しについて教えて下さい。
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ロジスティック事業部は、物流サービス業として付加価値の高いサービスをお客様に提案して参りました。その結果今期は、ほぼ100%稼動を続けております。売上利益も、5年連続で増収増益を果たし、当社の安定収益確保の役割を果たしてまいりました。
今後は、金融不安、原油価格等の問題が悪い方向へ影響してくることが予想されますが、不景気時には不景気時の当社利用用途があるため、今まで以上に工夫を凝らした効果的、経済的な物流サービスをお客様に提案してまいります。
また、安全確実な物流サービスを提供することにより、ますますの顧客満足度向上を図り、お客様との強固な関係を保つ事により、今まで以上に収益確保を図っていけると考えております。
UVナノインプリント専用樹脂の開発
ナノテク分野では、UVナノインプリント専用の樹脂を世界で初めて発売しました。ナノインプリントは、他の微細加工技術では困難な大面積加工が可能なため、次世代型加工技術として注目されています
所在地:感光材研究所(千葉県印旛郡印旛村)
R&DナノテクノロジーQ&A
- ナノテク分野の研究内容を教えて下さい。
- ナノインプリントという次世代の微細加工技術に使用される感光性樹脂材料の研究開発を行っています。この材料には、すでに世の中に存在するものとは異なる特性が求められています。
- ナノインプリントの市場について教えて下さい。
- 半導体、ハードディスク、LED、ディスプレイ等の電子機器用途を中心にこの技術の適用が検討されています。今はまだ市場が立ち上がっていませんが、今後大きなマーケットになると期待されています。
- 今後の見通しについて教えて下さい。
- ナノインプリントを用いるナノサイズの加工の普及には、未だ困難な課題も残っていますが、将来の製造業に不可欠な基盤技術として大きな期待が寄せられています。今後、使用用途が益々拡大していく見込みです。
Cell-ableのプレートを製造
バイオ分野では、新薬開発における前臨床試験を支援する製品「Cell-able(セルエイブル)」のプレートを製造しています。製薬メーカーは、Cell-able使用による研究開発費の削減、開発期間の短縮に期待を寄せています。
所在地:感光材研究所(千葉県印旛郡印旛村)
R&DバイオQ&A
- バイオ分野の研究内容を教えて下さい。
- バイオグループの研究フォーカスは、これまで当社で蓄積してきた感光材料をコア技術としたバイオ向けの材料(バイオマテリアル)開発とその応用開発です。応用開発の一つの成果として、「Cell-able」が大学発ベンチャーであるトランスパレント社から2008年上市されました。
- 「Cell-able」のユーザーからの反響を教えて下さい。
- 「Cell-able」は、当社の感光材技術を利用し、微細なパターンを施したプレート上で、これまで長期培養することが難しかった肝臓の細胞を、肝機能を維持したまま一ヶ月以上生存させることが可能となりました。そのため新薬開発時の安全性の予測や、研究効率を向上させる技術として国内外の製薬メーカー等から多数のお問い合わせをいただいております。また、実際ご使用いただく事例も増えています。
- 今後の見通しについて教えて下さい。
- これまでバイオ・ライフサイエンス分野に向けた他には無い独自の材料開発と応用を進めてまいりました。今後もオリジナリティーの高い技術を開発すると共に、常にユーザーの課題を解決する提案を行える研究を進め、当社にとってだけでなく、世界にとっても初の市場を獲得・創出してまいります。